Top Trending Areas of STEM【邦訳】


STEMは、関連かつ相互分野として4つのコアなカテゴリを一緒に教えるよう推奨しています。が、かならずしもSTEMの全分野が同じように成長を実感しているわけではありません。STEM系労働力の不足と過剰について解説した記事で指摘したように、STEMは一枚岩ではないのです。STEMのいくつかの分野は他の分野よりも急速に成長しており、他の分野はまったく成長していないのが現実です。

        現在のSTEM市場はコンピューター関連の職業が圧倒的で、米労働省労働統計局は2018年までにSTEM系キャリアの71%を占めると予測しています。次に続くのは工学ですがわずか16%に過ぎず、物理化学で7%、生命科学は4%、数学は2%となっています。 Department for Professional Employees (DPE)によると、コンピューターおよび数学関連の職業が2005〜15年の成長を牽引し、この10年間のSTEM系雇用の79.5%を占めています。 DPEは、「2005年から2015年にかけて、建築および工学系で16万1,000人の雇用があった一方で、生命科学、物理学、社会科学では12万9,000人だった。同時にコンピューターおよび数学系の雇用は1,12万3,000にのぼった」としています。STEM間の格差が際立つ数字であり、その差は約7倍になります。

        ただし分野内でばらつきはあり、同期間にプログラマー職が17.4%の雇用減に直面したとDPEは報告。エンジニア職の増加率は、最終的にコンピューターおよび数学関連職のそれより少なかったとはいえ、航空宇宙工学系エンジニア職は53%増加しました。医療科学者の雇用も26%増加しており、これは3万2,000人の新規雇用に相当します。 一方で、電気エンジニア、製図者、生物学者、化学者は減少に直面しました。

        STEMの各分野内の増加率または減少率を検討するときは、分野のサイズに注意を払うことが重要です。たとえば2024年までに数学系の職業は28.2%増と、もっとも大きく成長すると予測されています(労働統計局)。 とくに統計学者は33.8%の成長率が予想されます。ただし前述のように、数学自体は、現在の市場の約2%を占めると予測されているにすぎません。数学関連の職業はもっとも高い成長率が期待される一方で、新たな雇用創出数では4番目にすぎないのです。これは実際には約4万2,000の新規雇用という数字に還元されます。2番目に成長率が高いとされるSTEM関連の高等教育教師も同様です。成長率は13%ですが、分野の規模自体が小さいため、雇用創出数となると5番目です。

        それでは実際のところ、どの分野が新しい仕事をもっとも生み出すのでしょうか。労働統計局によると、コンピューター系職業は12.5%と3番目の成長率が予測されていますが、2024年までの新規雇用でほぼ50万人に相当します。これは前述のように市場の大半をコンピューター系の仕事が占めているからです。 なかでもアプリデベロッパーは、70万人以上の労働者を抱えるコンピューター関連職の中でトップでした。ここで減少が予想される唯一の職業はプログラマーです。全体的に見るとコンピューター関連職は、その他のSTEM系分野の5倍の新雇用を創出すると予想されています。労働統計局は、退職などで新規雇用が必要な分も含めると、その求人数は100万人を超えるとも予測しています。

        新規雇用が2番目に多いグループはエンジニア職で、その数は合計6万5,000人。中でも医用生体工学は23.1%ともっとも速い成長率を見せています。これに機械工学が20%近い成長で続き、土木工学は10%超です。なお、電気工学は2005〜15年に14%減少しましたが、2024年までに10%超の成長率が見込まれています。

        減少が予想される唯一の分野は、製図者、工学技術者、および地図製作技術者です。その率は1.4%で、2024年までに約9,600人の雇用が失われる見込みです。

        米教育省は2020年までにSTEM系職の全体的な成長率を14%と予測しました。STEM内では、ソフトウェア、医療科学、および医用生体工学における雇用の伸びが非常に大きいとしています。労働統計局によると、新卒レベルのSTEM系職の90%以上が何らかの高等教育を必要とし、大多数は学士号が必須です。 ただし以前の記事で指摘したように、博士号を必要とする求人では、適格な応募者を見つけるのが難しいようです。

このように、STEMの各分野は非常に異なる速度で成長しています。STEMの一般的な分野であっても、成長率はさまざまです。STEMが私たちの経済の大部分を占めるようになるにつれて、STEM系労働力の需要は今後も増え続けるでしょう。新規求人による需要動向だけでなく、その需要を満たす応募者の供給動向についてもモニターしていくことが重要です。なお、これについての詳細は記事「STEM系労働力の不足」をご覧ください。

Sources:

https://www.bls.gov/spotlight/2017/science-technology-engineering-and-mathematics-stem-occupations-past-present-and-future/pdf/science-technology-engineering-and-mathematics-stem-occupations-past-present-and-future.pdf

https://www.nsf.gov/nsb/sei/edTool/data/workforce-03.html

https://www.livescience.com/43296-what-is-stem-education.html

https://www.edweek.org/ew/section/multimedia/chart-which-stem-jobs-will-be-in.html

https://www.ed.gov/stem

https://www.bls.gov/oes/current/oes_stru.htm

https://www.idtech.com/blog/futuristic-stem-jobs-and-career-list-for-students

https://www.collegechoice.net/50-highest-paying-careers-college-graduates/

https://www.forbes.com/sites/annapowers/2017/12/02/highest-paying-jobs-of-2017/#4e092de41c1e

https://www.cnbc.com/2018/01/09/these-are-the-25-best-paying-jobs-in-america-in-2018.html

https://www.trade-schools.net/articles/high-demand-jobs.asp

触って、見て、楽しい!Processingとは?

Processing(プロセシング)とは、2人のアーティスト(エンジニアでもある)キャセイ・レアス(Casey Reas)とベンジャミン・フライ(Benjamin Fry)によって、MITメディアラボで開発されていたオープンソースのプログラミング言語です。

Image result for Processing

デジタルアートとビジュアルデザインのために作られたプログラミング言語であることから、アーティストがコンテンツ制作作業に集中できるように、詳細な設定を行う関数がいらない点が大きな特徴です。

難しい関数を必要とせず、視覚的なアウトプットがすぐに得られるので、初心者がプログラミングを学習するのに大変適しているのです。

実際に見てみよう!視覚的なアウトプットとは?

言葉で説明しても分かりにくいかと思いますので、実際の画面を用いてご説明させていただきます。

下記を御覧ください。

こちらはソフトをダウンロードする必要がない、ブラウザ版のProcessing(Open Processing)の実際の画面をスクリーンショットしたものです。

メールアドレスのみで登録できて直ぐに遊べる仕様になっていますので、よければ上記リンクから遊んでみてください!

白地の背景を「Text Editor」と呼び、ここに様々なコードを書き込んでいきます。

そして上部の中央付近にある三角形(再生ボタン)を押すと、自分が打ち込んだコードの結果が直ぐに分かる、そんな仕様になっています。

実際にやってみるとお分かりいただけると思うのですが、直ぐに自分が打ち込んだ内容をビジュアルで見ることができますので、様々なコードを打ち込みたい欲求に襲われます(笑)

こんなコードはどんな感じになるのだろう?

ここの数値を大きくしたら、または小さくしたら?

色をもうちょっと薄くしてみよう、濃くしてみよう?

プログラミングをやっているという感覚ではなく、絵を書いているような感覚で自然とプログラミングの基礎を学ぶことができる点がProcessingの非常に大きな魅力だと考えます。

Processingのコードは簡単で、読むことができます

前述したのですが、Processingはコードが非常に単純で、判読可能な点も初学者にとって優しいポイントです。

例えば、下記の例ですと

size(500,500);  ←キャンバスの大きさ(ここでは500×500)を指定しています。

background(255);  ←キャンバスの色(ここでは白)を指定しています。

noStroke();  ←枠線の色を指定しています。ここではStroke(枠線)がnoなので透明です。

fill(255,0,0); ←後述の図形の色を指定しています。ここでは赤にしています。

ellipse(250, 250, 300, 300); ←(x軸:250, y軸:250)を中心にellipse(円)を直径300で書く。

如何でしょうか?

なんとなく僕が何を書いたのか、イメージできる方もいらっしゃるかと思います。

そうですね。日本の国旗です。

このように、判読可能なコードですので、コードそれぞれの意味を簡単に理解することができる仕様になっています。

また、背景の大きさを指定して→その色を決めて→図形の形と色を決める、という論理性も培われるので子供の教育においてもかなり有効だと考えられます。

世界中の最高のお手本がすぐそこに!

最後に、Processingの極めつけは、生の教材がすぐそこにあるという点です。

Open Processingでは、自分が作成した作品を世界中に公開し、また他者の作品を見ることができます。

謂わば、デジタルアートのInstagramですね。

本家も悪くはありませんが、自分自身で創意工夫を凝らして”Processing映え”を狙うのも十分アリでしょう。

見た目がキレイだけでなく、Processingの興味深い点は、その作品のコード、つまり中身を見ることができる点です。

自分が面白いと思った作品のコードを見て、どのようにして創られているのか、学ぶことができるのです。

また、すべての作品はFork(フォーク)といって分岐させることができ、憧れの作品のコードをベースに自分の想像力を爆発させることも可能です。

「学ぶとは、真似る」ともよく言われるように、世界中から共有される素晴らしいお手本を元に学んでいくことができる環境が充分に備わっているため、あなたやあなたのお子様の好奇心を存分に活かすことができるでしょう。

まとめ

今回は、初学者向けのプログラミング言語としてProcessingを取り上げ、ご説明させていただきました。

・視覚的なフィードバックを直ぐに得られる

・コードが簡単で判読可能

・世界中のアーティストが投稿した素晴らしいお手本が閲覧可能

上記のような利点から、Processingは比較的とっつきやすいと思いますので、ご興味あればまずはOpen Processingから登録してみて、気に入ればソフト自体をダウンロードしてより高度な表現を目指していただければと思います!

参考文献
[1]Processing Foundation, 2019/03/01, Processing Foundation, https://processing.org/

中国のTiger Momが注目するSTEM 教材とは?

中国式スパルタ教育で一時、一世を風靡した”Tiger Mom(タイガーママ)”ですが、最近彼女らの関心があるテーマに向かっているようです。

皆様は、”STEM(ステム)”教育をお聞きになったことはありますでしょうか。

Science(科学)、Technology(テクノロジー)、Engineering(エンジニアリング)、Mathematics(数学)の頭文字を取ってSTEM教育と言われるのですが、このSTEM教育が最近Tiger Momの間で大変話題になっています。


世の中のあらゆるものがデジタルに置き換わっていく現在、プログラミング等のITリテラシーは必修科目として義務教育に組み込まれようとしており、将来生活する上で必須になってくる教養であるという主張が中国だけでなく、世界各国で唱えられています。

STEM教育とは、必ずしも理系の科目だけを取り上げたものではありません。今まで縦割りであった各科目を横断的に学ぶことができる、実践的なカリキュラムを指しています。

例えば、今までのカリキュラムでは、数学であれば定理を暗記して、計算をひたすら愚直にこなすような内容でしたが、STEM教育においては、例えばプログラミングや図工の過程で計算をこなすような設計をすることで、文脈の中で複数の科目を学ぶことができる複合的なカリキュラムとなります。

The Green School, Feb 19th 2019, “Join Our Team”, The Green School, https://www.greenschool.org/community/join-our-team/

そもそもの教育の本義に近い形、つまり目的をこなすためのツールとして各科目を実践に近い文脈に織り交ぜて説明していくような設計になっています。

今回は、そんなSTEM教育で用いられる教材をSONYが幾つか提供書ているので、その幾つかをご紹介したいと思います。


SONY MESH:https://meshprj.com/jp/ ~ロジックを育む

MESHとは、それぞれ別の機能が付与されているブロックを繋ぎ合わせて、プログラミング(ロジック)を体感的に経験できる玩具です。直感的にブロック同士を連動することができますので、例えば、薄紺色(動き)とオレンジ色(LED)を組み合わせれば、薄紺色のブロックを動かしたり、振動を与えたりすると、光るといった具合に、論理的な思考力を養うことができます。

また、連動自体はアプリをインストールして、上記図のように、ドラッグ&ドロップで直感的に繋げることができますので、子供でも簡単にプログラミングを体感できるというわけです。

そして、MESHの興味深い点は、子供でも簡単にプログラミングができるだけでなく、電子工学のようなモーターへの連動、そしてLINE等のアプリとの連携ができる点です。

Takeo Inagaki, August 24th 2017, 植物と語りあえる水やり機, MESHレシピ, https://recipe.meshprj.com/jp/recipe/42


SONY KOOV:https://www.koov.io/ ~メカ・ロボティクスを感じる

KOOV(クーブ)は謂わば、LEGOとMESHを組み合わせたようなロボティクス・プログラミングキットです。LEGOのようなブロックを使って、自分が好きな形、例えばロボットや車を作り、その中にモーター、LED、センサーを組み合わせて実際に動かせるロボットを作り上げることができます。

MESHに比べると少々プログラミングが扱いにくいかもしれませんが、”学習アプリ”というRPGゲームを進めていくような感覚でプログラミングを学習することができます。


上記図のように、STEP BY STEPでプログラミングを学習できる丁寧なカリキュラムが作成されています。


色が非常に多彩で、創作意欲を掻き立てられる大変興味深い教材です。

是非ご興味がある方は、SONYストアで展示を行っているとのことですので、KOOVのウェブサイトにてご覧いただけると良いかと!


SONY toio: https://toio.io/about.html ~Creativityを伸ばす

Toio(トイオ)とは、主に”toioリング(コントローラー)”と”toioコアキューブ(モーター)”を用いてプログラミングを工作から”ものつくり”を体感的に学習できるロボティクスキットです。

KOOVと異なる点は、ブロックが付属されていない点で、より自由な発想ができることでしょう。

下記図のように紙コップ、スプーン、消しゴム等の身の回りのモノを自由に組み合わせて好奇心のままに工作(Art)が可能ですので、より創造性の幅が広いことが特徴です。

こちらのtoioは前者の2つと異なり、プログラミングをする必要がなく、既にプログラムが書き込まれているカートリッジを付け替えて遊ぶような仕様です。


さて、今回はSONYのSTEM教材に絞ってご紹介させていただきました。

遊びながら、創造性、論理性、ITリテラシー、好奇心、行動力を一挙に養えるようなものがSTEM教育の肝なのだと考えます。

文部科学省が掲げる、20年度から開始予定のプログラミング教育は、どうしてもプログラミングのためにプログラミング教育という印象を受けます。

ひたすらPCに向かってコードを書くだけの授業ならば、必ず一定数プログラミングを嫌いになる子が増えるでしょう。

ただ、ロボットを作るため等、遊ぶためのプログラミングであれば、あくまでも目的ではなくツールとしてのプログラミングであれば、より楽しんで、勉強意欲を削ぐことなく好意的な形で受け止められると我々は考えます。


参考文献

[1]GETChina Insights, May 8th 2017, “Markets, Key Players and Business Models: The Chinese STEM Education Market 101”, GETChina Insights, https://medium.com/@EdtechChina/market-key-players-and-business-model-the-chinese-stem-education-market-101-b5b5e58ef8f3

[2]KOOV、Feb 18th 2019、 “自由制作”、KOOV、https://www.koov.io/free-production

[3]toio、Feb 18th 2019、”toioとは”、toio、https://toio.io/about.html[4]MESH、Feb 18th 2019、”MESH活用例 レシピ”、MESH、https://recipe.meshprj.com/jp/